ピッキングされやすい鍵の特徴とは?空き巣の侵入を防ぐための対策方法をご紹介
更新日:2022/07/01
ご家庭の防犯対策をはじめ仕事場や事務所、倉庫、店舗などの防犯対策を考える際に、ピッキングされにくい鍵を導入しておくことは、空き巣対策の重要なポイントです。実際に空き巣被害において、ピッキングからの侵入は多くの割合を占めています。本記事では、ピッキングされやすい鍵の特徴と、ピッキングされず建物を守るための防犯対策についてご紹介していきます。
ピッキングとは?
そもそもピッキングとは、玄関や勝手口などの鍵穴にピックとテンションという特殊な工具を差し込むことで、鍵のシリンダーを回して解錠する行為を指します。一般的にピッキングは、鍵の持ち主が鍵を紛失した際に鍵屋さんが解錠するために行います。しかし空き巣犯が施錠された建物に侵入するために、ピッキングされるケースもあります。
実際に空き巣犯が侵入するには、施錠されていないドアや窓から侵入する方法や、施錠されているドアや窓を破壊し侵入する方法があります。しかし昨今は防犯意識の高まりから、以前よりも施錠が徹底されるケースが増えています。またドアや窓を破壊すると、音を立ててしまったり鍵穴などに侵入した痕跡を残してしまうことになります。
一方でピッキングによる侵入は、ほとんど音を立てずに侵入でき、尚且つ侵入した痕跡も残しにくい特徴があります。そのため空き巣犯にとっては多くのメリットがある侵入方法です。こうした背景があり、防犯意識の高まる現在も、ピッキングによる空き巣被害は絶えず行われているのが実情です。さらにピッキングは高度なスキルを持っていない素人でも比較的簡単に行えることも、ピッキングによる空き巣が後を絶たない理由の1つです。
ピッキングされやすい鍵の特徴とは?
今なお後を絶たないピッキングですが、ピッキングに適している鍵と、適さない鍵が存在します。そもそも一般的な鍵には、下記でご紹介する3種類が挙げられます。結論としては、これらどのタイプもシンプルな構造をしていることから、ピッキングの被害に遭う可能性が高い鍵です。それぞれの鍵がピッキングされやすい具体的な理由は次の通りです。
ディスクシリンダー型
現在もっとも多くの鍵に使用されている1つが、ディスクシリンダー型。比較的安価でシンプルな構造が特徴でさまざまな建物の鍵に使用できることから、ディスクシリンダー型は普及しました。そうした特徴の反面、ピッキングによる空き巣犯から狙われやすいタイプの鍵です。
また鍵穴の溝が浅く尚且つ溝が少ない特徴があるため、ピッキングによる侵入に精通している空き巣犯であれば、数十秒から1分程度で解錠できてしまいます。そうした背景もありディスクシリンダー型は廃止され、一般的には2000年以降に設置された鍵には使用されていません。しかしそれ以前に取り付けられた建物には依然として使用されています。ディスクシリンダー型を使用している場合には、取り替えるなど防犯対策が必要です。
インテグラル型
インテグラル型はドアノブの中心に鍵穴が設けられているタイプの鍵です。またディスクシリンダー型に続き、インテグラル型も安価かつシンプルな点が特徴で多くの事務所や工場などの鍵として使用されています。
ただしピッキングされやすく、空き巣被害にも遭いやすい傾向にあるため注意が必要です。さらにインテグラル型はピッキングされる以外にも、ハンマーなどでドアノブごと破壊されるケースも少なくありません。そのためインテグラル型も空き巣犯から狙われやすいといえます。
円筒型(モノロック)
モノロックタイプとも呼ばれている円筒型の鍵は、外側はインテグラル型同様にドアノブの中心に鍵穴が設けられている鍵で施錠・解錠します。また内側からはドアノブに設けられているプッシュボタンで施錠・解錠するのが特徴です。インテグラル型と形状が類似しているため、ピッキングはもちろん、力づくでも破壊されやすく、空き巣犯に狙われやすい傾向にあります。
ピッキングによる空き巣の侵入を防ぐための対策方法をご紹介
悪質なピッキングによる空き巣の被害から建物を守るためには、主に次の方法が挙げられます。
ピッキングされにくい鍵へ交換する
上記でご紹介したディスクシリンダー型、インテグラル型、円筒型の3種は、いずれもシンプルでピッキング被害に遭いやすい特徴があり、インテグラル型と円筒型はピッキングに加えドアノブごと破壊される可能性が高い鍵です。
一方で鍵の先端が丸く、表面に大小のくぼみが空いているディンプルキーを導入すると、上記でご紹介した鍵に比べピッキングによる空き巣被害に遭いにくくなります。ディンプルキー以外にもスマートフォンで解錠するタイプや暗証番号式のタイプを導入する方法もあります。また、関電SOSでは補助錠の活用で1ドア2ロックを推奨しております。
防犯機器やホームセキュリティを導入する
防犯意識の高まりから、防犯機器やホームセキュリティを導入するケースも増えています。防犯カメラやセンサーライトの効果的な導入をはじめ、専任のスタッフが異常時に駆けつけてくれるセキュリティサービスであればプラン内容にもよりますが、ピッキングはもちろん、それ以外の防犯対策にも有効です。