薬品や医療機器の盗難の恐れあり!病院やクリニックにおける必要な防犯対策
更新日:2019/08/02
盗難被害が多い病院
病院は大勢の人が出入りすることから、犯罪者が紛れ込みやすい環境が整っています。近年、窃盗被害が急増しており、その対象となっているのが換金しやすい薬品や医療用ノートパソコンなどです。医療用ノートパソコンには個人情報が詰まっていますので、悪用される恐れがあるほか、医療機器がないことによって医療システム全体が機能しなくなる可能性も十分ありえることから、防犯対策が不可欠となっています。窃盗被害によって多大なダメージを受ける可能性が高い薬品と医療機器を中心に、病院に必要な防犯対策を行いましょう。
病院向けに作られた防犯監視カメラは必須
防犯カメラと監視カメラは、それぞれ異なる性能を持ち合わせていることがほとんどなのですが、病院向けに開発されたのは両方の機能を備えた防犯も監視もできるタイプの防犯監視カメラです。これを院内及び院外、さらに敷地内に取り付けることで、防犯対策が強固になります。
病院向け防犯監視カメラのメリットは、スマートフォンを使って遠隔監視が可能なため、保安室など場所にしばられることなく監視が可能なことです。さらに、人や車、紙幣に至るまで明確に映るメガピクセルカメラを搭載していますので、人物の顔や車のナンバー、手に持ったものまでしっかり確認できます。
レコーダーは24時間365日休みなしで稼働し続け、証拠映像として再生できるほか、バックアップも可能なことから、病院で捉えた映像はほぼすべて残せると言っても過言ではありません。受付やナースステーションなどからは見えにくい死角となる場所に設置しておけば、モニターをしばしばチェックすることで、早めに不審者を見つけやすくなります。
薬品盗難に対する対策
大きな病院やクリニックにおいて盗難対策を強化しておくべきなのが薬品室です。取り扱いの難しい薬品や貴重な薬品など多くの薬を取り扱うことから、盗難被害に遭いやすい場所と言われています。侵入犯が薬品を盗めないようにするには、薬品室への出入りを厳重にすることが最も効果的な防犯対策です。あらかじめ入室可能な職員を設定し、それ以外の人物が入ると侵入検知センサーが作動する入退出管理システムを導入します。
また、ガラス窓が無理やりこじ開けられ、破壊された際には、警報が鳴り、保安室に連絡がいく侵入検知システムを、防犯監視カメラとセットにして設置するのがおすすめです。その上で、向精神薬や劇薬などの危険な薬品はカギとセキュリティプログラムを組み合わせた保管庫に入れておくことで、万一カギを紛失したとしても、セキュリティプログラムが守ってくれます。
医療機器に対する防犯対策
病院で使用する物の中で、最も盗難の被害に遭う件数が多いのが医療用ノートパソコンです。昨今、患者様のデータのほとんどをパソコンに記録しており、特に入院病棟においては重要な医療機器です。しかし、看護師が患者様からの緊急の呼び出しに対応している間に盗まれてしまう被害が多発しています。パソコンの中の大事なデータを守るため、ナースステーションや受付、事務所に配置する場合の防犯対策としては、セキュリティスロットにワイヤーロックやチェーンロックなどをつなぎ、固定してしまう方法が効果的です。
ワイヤーの種類はいろいろあり、伸縮可能なものから、あらゆる方向へ動くものなどを選ぶことによって、向きを変えたり、多少の場所移動が可能となったりします。看護師が病棟を回る際に使うパソコンは固定しにくいことから、セキュリティアラームが効果的です。パソコンを持ち出そうとしてアラームを取り外したときはもちろん、ワイヤーが切断されたときもアラーム音を発します。
さらに厳重にするなら、パソコンを収納ボックスに入れてしまう方法もおすすめです。オートロック式の上、収納ボックスを閉じてしまうとパソコンが入っていることが見えなくなりますので、より防犯性能を高められます。パソコン以外の医療機器も、持ち運びができる場合にはアラームが鳴るワイヤーとの接続が効果的です。