アンチエイジング
更新日:2012/09/18
「健康で長生きする」いわゆる「健康寿命」の大切さが広く認識されるようになりました。それとともに最近よく耳にする「アンチエイジング」は、元気な体と心を維持する生活の工夫として注目を集めています。
体も心も若々しく保ち、健康を維持する『アンチエイジング』。
アンチエイジング』とは、そのまま日本語にすれば、「老化に抗う」という意味ですが、「外見的な若さ」を追求することだけではありません。加齢による変化は、容姿といった外見だけでなく、筋力の低下、免疫機能の低下といった体の内部や、心にも表れてきます。『アンチエイジング』とは、日々の暮らしを見つめ直し、日常生活を工夫することによって老化を遅らせ、体の外側も内側も、さらに気持ちの面でも前向きでいきいきとした若々しさを保つことです。
「食事」「運動」「生きがい」が生活のポイントです。
老化を左右する要因は、25%が遺伝的要因、75%が環境的要因といわれており、本人の努力で老化を防ぎ、若返りを実現できる可能性があります。中でも重要なのが、毎日続けることができる「食事」「運動」「生きがい」の3つです。
(1)「食事」
「腹八分目」よりさらに少な目の「腹七分目」程度がよいとされています。しかし、それは粗食になるということではなく、栄養バランスに十分注意しつつ、量を少なめにすることがポイントです。
(2)「運動」
筋力維持のために大切で、脳も若々しくなります。特に「インナーマッスル」と呼ばれる体の深部にある筋肉を鍛えるとよいといわれています。ウォーキングでは、ひざを少し高めに上げるように意識すると、脚のインナーマッスルが鍛えられます。
(3)「生きがい」
脳の若々しさを保つために大切です。生きがいがないと、心が早く老化してしまい、記憶力や思考力の低下だけでなく、喜怒哀楽が乏しくなっていきます。趣味に熱中したり、人との交流を楽しむ、新しい事にチャレンジするなどして、毎日楽しく過ごしましょう。
また、最近の研究で人は誰でも老化を遅らせる「長寿遺伝子」を持っていることがわかりました。しかし、長寿遺伝子を体内で働かせるためには、「エネルギーの制限と適度な運動」が必要だといわれており、この点からも「食事」と「運動」は特に重要な要素だということがわかります。
体の声に耳を傾け、「健康寿命」を延ばしましょう。
老化は、「体が発しているメッセージ」と捉え、生活改善をすることで、衰えるスピードを遅らせたり、衰えた力を補うことができます。
心身のストレスも老化の要因なので、リラックスする時間を持ち、しっかり睡眠をとることが大切です。また、ストレス解消はただ休むだけでなく、ストレッチなどでゆっくり体を動かして緊張した筋肉をほぐすのもおすすめです。
日本は世界でも有数の長寿国で、80歳、90歳を越えても健康で元気に暮らす人が大勢います。人間の寿命は120年程度またそれ以上ともいわれていますが、元気にできるだけ長く生きることが、あらゆる人々の願いでしょう。「健康寿命」は毎日の努力次第で伸びる可能性があります。生活の質が将来の健康を決めます。体の声に耳を傾けながら、毎日を大切にいきいきと過ごしましょう。
※本ページの内容は、関電SOS季刊誌「住まいring」Vol.20(2011年12月発刊)掲載の情報です。